肩の痛みや腕が上がらない…それ「腱板損傷」かもしれません

◆腕を上げようとすると痛い
◆夜、肩がズキズキして眠れない
◆腕を動かすと引っかかる感じがある
◆力が入らず、物を持つのがつらい
こうした症状にお悩みの方、それは「腱板損傷(けんばんそんしょう)」かもしれません。
【腱板ってなに?】
肩には「腱板(ローテーターカフ)」という、4つの筋肉と腱の集まりがあります。
棘上筋(きょくじょうきん)
棘下筋(きょっかきん)
小円筋(しょうえんきん)
肩甲下筋(けんこうかきん)
これらは肩関節を安定させる役割を担い、腕をスムーズに動かすためには欠かせない存在です。
【腱板損傷とは?】
腱板の一部または全体に「断裂」や「摩耗」が起こり、肩の痛みや運動障害が出る状態を指します。
◆腕を上げると痛い
◆動かす途中で引っかかる
◆力が入らない
こうした症状が出やすく、「四十肩・五十肩と間違えやすい」のも特徴です。
【なぜ腱板が傷むの?】
① 加齢変化
40代以降になると、腱板が摩耗・変性しやすくなります。特に棘上筋は血流が乏しく、損傷しやすい部位です。
② 使いすぎ(オーバーユース)
重たい荷物を頻繁に持つ、腕を繰り返し上げ下げする動作が多い方(大工さん、介護職、テニス・野球など)に多く見られます。
③ 転倒や衝撃
転んで肩を強打する、手をついて倒れたときに肩に負担がかかって損傷するケースもあります(→こちらは次回で詳しくご紹介します)。
【軽度〜重度で症状が違う】
腱板損傷は、部分的な損傷(部分断裂)と完全な断裂(完全断裂)に分かれ、症状の強さも違います。
・軽度:肩の張り、夜間痛、動かしにくさ
・中度:挙上困難、着替え・洗髪動作が辛い
・重度:力が入らず、ほぼ腕が上がらない
【当院のアプローチ】
当院では、腱板損傷の評価・施術に力を入れています。
○エコー画像による評価で腱の状態を確認
○炎症や緊張を起こしている筋肉への手技療法・筋膜リリース
○肩甲骨や胸郭の可動域を広げる運動指導
○腕を支える筋肉の再教育と強化トレーニング
症状や損傷の度合いに応じて、医療機関との連携や精密検査のご案内も行います。
【こんな方は注意!】
○肩の痛みが数週間以上続いている
○夜、ズキズキして眠れない
○腕を上げる動作が怖い
○四十肩・五十肩と診断されたが、なかなか良くならない
こうした症状がある方は、腱板損傷を疑ってみる価値があります。
肩の不調を「年齢のせい」とあきらめず、早めのケアで改善を目指しましょう!