睡眠環境と体の不調

「朝起きたときが一番つらい…」
それ、寝具や寝姿勢が原因かもしれません。
「寝ている間にお尻や脚がしびれてくる」
「起きた直後が一番痛くて、動き出すとマシになる」
「横向きでしか眠れない」
こういった声を多くいただきます。
実は、坐骨神経痛は睡眠中の姿勢や寝具の影響を大きく受ける症状でもあります。
【なぜ“寝ているだけ”で悪化する?】
睡眠中は無意識の時間。
「どんな姿勢でも体が休まっている」と思われがちですが、
実は神経や筋肉へのストレスがかかりやすい時間帯でもあります。
とくに坐骨神経痛の方は、
・硬すぎる/柔らかすぎる寝具
・骨盤がねじれたままの寝姿勢
・仰向けで足が伸びきっている
といった条件が重なると、坐骨神経や周囲の筋肉に余計な負担がかかり、
朝方にかけて痛みやしびれが強くなる傾向があります。
【寝具と痛みの関係】
〇 マットレスが柔らかすぎる
→ 体が沈み込み、骨盤がねじれてしまう
→ 坐骨神経の通り道(梨状筋周辺など)に圧がかかる
〇 逆に硬すぎる場合
→ 接触面に圧迫が集中し、筋緊張が高まる
→ 夜間~朝にかけて神経を刺激する
〇 枕の高さが合っていない
→ 首~背骨~骨盤のラインが崩れる
→ 腰やお尻の筋肉が引っ張られ、神経への負荷が増加
寝具選びは、「柔らかければいい」「高級品なら安心」ではなく、
自分の体に合っているかどうかが大切なのです。
【睡眠時にできるセルフケア】
- 膝の下にクッションを入れる(仰向けの場合)
→ 腰の反りを防ぎ、骨盤の緊張がゆるむ
- 横向き寝の場合は、膝の間にもクッションを
→ 骨盤のねじれを防止し、下側の神経圧迫を軽減
- 寝返りを打ちやすい寝具を選ぶ
→ 長時間同じ姿勢が続かないようにし、筋肉や神経の緊張を緩和
【当院のアプローチ】
当院では、「夜間や朝方に強い痛みが出る」という症状にも対応しています。
・日常動作だけでなく「寝姿勢」まで問診
・エコー検査で神経の圧迫ポイントを確認
・骨盤周囲の筋膜調整で睡眠中の緊張を緩める
・必要に応じて、寝具やセルフケアのアドバイスも実施
「夜に痛くて眠れない」
「朝から不快感が抜けない」
そんな方にも改善の可能性は十分あります。
坐骨神経痛を改善するには「日中のケア」と同じくらい「夜間の環境」も大切です。
寝具や姿勢を見直すことで、朝の痛みが軽くなるケースは多くあります。
「眠っても疲れがとれない」「朝が一番つらい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。