【腕のしびれや肩こり…“なで肩”の方に多い原因とは?

「肩こりがひどくなると腕までしびれてくる…」
「肩が下がっていると言われたことがある」
そんな方は、胸郭出口症候群の中でも肋鎖間隙(ろくさかんげき)型の可能性があります。
◆肋鎖間隙とは?
肋鎖間隙は、第一肋骨と鎖骨の間のすき間のこと。
ここには腕神経叢や鎖骨下動脈といった、腕に向かう大切な神経・血管が通っています。
この隙間が狭くなると、神経や血管が圧迫され、腕のしびれ・冷え・だるさ・肩の痛みなどの症状が出やすくなります。
◆なで肩・重たい荷物に要注意
このタイプの胸郭出口症候群は、特に以下のような方に多く見られます。
☑ 肩が下がっている(なで肩)
☑ バッグやリュックをいつも同じ側にかけている
☑ 手提げ袋・買い物袋など重たい荷物を頻繁に持つ
☑ 筋力が低下して肩の位置が不安定になっている
肩が下がることで、第一肋骨と鎖骨の間が狭くなり、神経や血管が圧迫される状態になりやすくなります。
また、鎖骨の動きが悪くなると、より一層スペースが狭くなってしまうのです。
◆こんな症状が出ていたら要チェック
・長時間の荷物持ちで腕がしびれる
・リュックを背負っていると肩がすぐ疲れる
・腕に力が入りづらい
・肩から肘にかけて、じんわりした痛みや重さがある
「ただの肩こりかも?」と思っている方でも、肋鎖間隙での圧迫が背景にあるケースは意外と多くあります。
◆当院のアプローチ
当院では、肋鎖間隙での神経・血管圧迫に対し、以下のようなアプローチを行っています。
〇鎖骨周辺の筋膜リリース(鎖骨下筋・小胸筋など)
〇第一肋骨の動きの改善と姿勢調整
〇肩甲骨の安定性を高めるトレーニング(前鋸筋・僧帽筋)
〇荷物の持ち方・バッグの選び方のアドバイス
〇エコーによる筋肉状態の評価と再発予防指導
とくに“なで肩傾向”のある方は、肩の位置を保つ筋力(特に中部僧帽筋や菱形筋)が低下していることが多く、
筋バランスの再教育が根本改善へのカギとなります。
「荷物のせいかな?」「昔から肩が下がってるって言われる」
そんな方は、放置せずに一度ご相談ください。
早めのケアで、痛みやしびれの慢性化を防ぎましょう!