親指側の手首が痛い…それ、「ド・ケルバン病」かもしれません

◆親指を動かすと手首の内側がズキッと痛む
◆スマホ操作や家事の後、手首の腫れや違和感が出る
◆子どもを抱っこしたあと、親指のつけ根がジンジンする
こんな症状がある場合、「ド・ケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」の可能性があります。
【ド・ケルバン病って?】
ド・ケルバン病とは、手首の親指側にある腱と腱鞘が炎症を起こしてしまう腱鞘炎の一種です。
具体的には、
・短母指伸筋腱
・長母指外転筋腱
という2本の腱が通るトンネル(腱鞘)が狭くなり、腱がスムーズに動かなくなることで、腫れ・痛み・引っかかり感が出てしまいます。
【どんなときに痛くなる?】
・親指を広げたり、持ち上げるような動き
・ペットボトルを開ける、ドアノブを回す
・赤ちゃんの抱っこや荷物の持ち運び
など、親指を大きく動かす動作のたびに、手首の親指側に痛みが走るのが特徴です。
また、スマホやパソコンを長時間使っている方にも非常に多く見られます。
【チェック方法:フィンケルシュタインテスト】
次のセルフチェックを試してみましょう。
親指を他の指で包み込むように握る(グーを作る)
そのまま手首を小指側に倒す(手を下に向けるように)
このとき、手首の親指側に鋭い痛みが走った場合、ド・ケルバン病の可能性が高いです。
【なりやすい人の特徴】
・産後の女性(授乳や抱っこによる負担)
・更年期の女性(ホルモンバランスの変化)
・パソコンやスマホ作業が多い方
・スポーツや楽器演奏など、手指を酷使する方
特に女性に多いのが特徴で、片手で抱っこしながら家事をするような“ながら動作”が続くことで悪化しやすくなります。
【当院の施術方針】
腱そのものの炎症を抑えるため、
・腱鞘周囲の筋肉・筋膜リリース
・手首~前腕にかけての血流改善
・ストレスのかかっている動作の見直し
・必要に応じたテーピングや安静指導
などを行い、腱がスムーズに動ける環境を整えていきます。
状態によってはエコーによる画像評価を行い、より正確な施術をご提案することも可能です。
【早期対応が改善のカギ!】
ド・ケルバン病は、軽症のうちに手を打てば改善しやすい症状です。
ただし、放置して使い続けると慢性化し、注射や手術の適応になることも…。
「ちょっと手首が痛いだけ」と我慢せず、違和感を覚えた時点で早めにご相談いただくことで、回復もスムーズになります。
手首の親指側に痛みを感じている方、セルフチェックでピンときた方は、
お気軽にご相談ください!